人間関係で「燃え尽きた人」に足りなかった視点 自他の境界線を引けないと搾取されるばかりだ
「プレッシャーに押しつぶされそうなんです」 。そう言って、キムは両手で頭を抱えました。
キムは、ハネムーンを終えて2週間後に私の元に通い始めました。新婚の彼女は、仕事では優秀なキャリアを持ち、何でもそつなく完璧にこなせる自分を誇りに思っていましたが、すべてをうまくやり遂げられるだろうかという不安に取りつかれていました。憔悴しきって、朝、ベッドから起き出すのも怖くて仕方がなくなっていたのです。
キムは、自分に対してだけではなく、周囲に対してもいつも「最高の自分」でいようとしていました。誰にとっても、最高の友人、最高の娘、最高のきょうだい、最高の同僚であり続けてきました。そこに加えて、 「最高の妻」にもなろうと思ったのです。そして、いつかは最高の母にも、と。
キムにとって、 「最高」とは「いつでも応じること」でした。断ることは不親切で自分勝手だと考えていたからです。そんなキムが相談に来た理由は、こんなにも心を疲弊させずに理想の自分を目指し続ける方法を求めていたからでした。
でも、これくらいでは別に驚きません。これまでたくさんの人に会ってきましたが、特に女性には、見返りを求めず与え続けた結果、ただただ自分が疲れ果てて気力を失ってしまう人が多いのです。私たちは、まさに燃え尽き症候群の世界に生きているのです。
境界線を設けた時の他者の反応と、それに執着しないでもいい理由
相手がどう反応するか考えるのは大事ですが、想定される反応にあまり執着しすぎないようにしましょう。
1.反発する
2.限界を試す
3.無視する
4.正当化と疑問視
5.自己保身
6.音信不通になる
7.そっけなくなる
8.受け入れる
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