人間関係で「燃え尽きた人」に足りなかった視点 自他の境界線を引けないと搾取されるばかりだ
境界線について説明すると、反対される可能性も考えられます。相手に満足してもらおうとすると、心地よい境界線を引くことをやめさせられてしまうかもしれません。それでもどうか人に丸め込まれず、譲歩せず、全力であなたの境界線を主張してください。
あなたの話を聞かなかったふりをして、受動的攻撃の1つとして境界線を無視する人もいます。しかし本来、境界線とは尊重されるべきものです。境界線の要求を無視されると、恨みが募ります。時間が経つにつれ、人間関係は悪化していくでしょう。
たとえば、キムが友達に「引っ越しは手伝えないよ」と言ったのに、2日後に「今週末はいつなら来てくれる?」と言われてしまう、といった具合です。
ここでキムには選択肢がいくつかあります。境界線について「もう一度説明する」か、「流されるままに手伝う」か、「手伝いに行かない」か、です。
きっぱりと伝えるのも手
きっぱりと「一昨日、手伝えないって言ったよね」、と伝える手もあります。もしキムが、自分が引いた境界線について説明し直すのにあまりに臆病だったら、結局手伝ってしまうかもしれませんし、友達もキムの次なる境界線を無視しようとするでしょう。
こんな反応をされる可能性もあります。
・あなたの境界線の意味を誤解したふりをする
そのように無視された場合、どのように対応したらよいでしょうか。まずはもう一度、説明しましょう。境界線の内容を相手の口から復唱してもらうなどして、あなたの意図が伝わっているか確認するのです。そして変化を維持する重要性も訴えます。「これからもこういう線引きをしていきたいの」と。無視されていると気づいたら、すぐに対応してください。でないと、あなたの境界線は消えてしまうでしょう。
あなたが過去に相手の振る舞いを受け入れてしまった経験があると、あなたに詰め寄って自分のおこないを正当化しようとする人もいます。
この場合、キムを例にとると、友達は探るような質問をしてくるわけです。「どうして引っ越しを手伝ってくれないの? 私なら、いつものようにあなたの引っ越しを手伝うのに」と。この手の質問には、思わず言い訳や謝罪をしてしまいそうになり、答えにくいものです。でも、線引きについて謝っても何のメリットもありません。他者にとっては、あなたに線引きを「されない」方が都合がいいのを忘れないでください。
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