毎年年末に発表される「新語・流行語大賞」。2009年には「草食男子」、2010年には「イクメン」がトップテンに選ばれ、2013年にも「日傘男子」が候補語になり、ここ数年、男性の女性化を表すキーワードがメディアをにぎわせています。
このように注目を浴びる女性化する男性の消費行動や生態について分析し、最近、『女子力男子』という本にまとめました。この書籍の中でも触れていますが、日本のみならず、実はアジア各国で、この「女子力男子」は急増しています。
私が主催する若者研究所では、アジアにも若者である現場研究員がおり、日々彼らと一緒にアジアの若者を研究し、若者向けの商品開発などのマーケティングを行っていますが、その中でそうした変化を感じることが年々増えています。
今回は、若者研のメンバーで、タイに留学していた塩田修大君(慶應義塾大学3年)が、タイの女子力男子の実態についてレポートしてくれます。同性愛に寛容なことで知られるタイですが、そうした男子に限らず、女子力男子が急増しているようです。
現地で見た、タイ男子のすごい美容意識
私は半年間タイに滞在していましたが、そこで見たのは、日本を上回るほどに「女子力」の高い男子たちの姿でした。そこで、今回はタイ人男性の美容事情ついてレポートします。
まず私のタイ人の友人の例をご紹介します。彼はバンコク在住の29歳男性。バンコクの大学・大学院を卒業後、不動産投資を行う会社に勤務しています。
彼の家を訪ねてみると、驚くほど多くの男性用化粧品がありました。
右端と左端のチューブは、タイでも広く展開しているイギリスのドラッグストア「Boots」のオリジナルブランド 「No7」のスキンケア商品です。
右から2番目のチューブはビタミンCやカルシウム配合の歯磨き粉。その隣、左から2番目のボトルは死海の成分やビタミンCが含まれている、肌をリラックスさせてくれる女性向けスキンケア商品です。
バスルームにはNIVEAやDoveの男性用コスメも並んでおり、彼が美容に関して気を遣っている様子が受け取れます。
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