彼の冷蔵庫をのぞいてみると、肌に効果があると言われているCranberry Extractという薬や、ソイミルクなどが入っていました。
タイでは減糖されたお菓子が人気になるなど、健康志向の男女が増えています。安価で購入できるソイミルクは彼らのニーズを満たしているようで、スーパーなどには多くの種類の商品が売られています。
また、彼は健康な体をキープするために、毎週末はフィットネスジムに行き、筋肉強化に効果的な食品を摂取して、効率的に鍛えているようです。
タイでは運動できるスペースが少ないことなどから、会員制のジムに通う人も多く、ショッピングモールの上層階などには、仕事帰りのタイ人サラリーマンたちが押しかける場面も、しばしば見られます。
また彼によると、最近、タイ人の男性の間でも肌荒れを気にして、ビタミン剤を飲んだり、少し高額なスキンケア商品を求める人が多くなってきているとのことでした。
ここまで読んで、彼に限った話と思う方もいるかもしれませんが、彼のようなタイプは珍しくはありません。以前、タイでインタビューした男子学生も、ヒアルロン酸を含む商品や洗顔料を多数持っていましたし、美白クリームをつねに持ち歩いている知人もいます。
またデータにもこの傾向は現れています。JETROの資料によると、タイの男性用化粧品市場は2007年から2012年にかけて、約27億5000万バーツから48億円バーツに急拡大しています。こうしたことからも、タイ人男性がいかに美容に熱心になっているかがうかがええます。
タイの小売店には、男性用化粧品がぎっしり
次にタイの小売店をのぞいてみました。これらの写真は、タイ各地で展開しているテスコロータスという大型スーパーで撮影したものですが、メンズコスメのみを取り扱うコーナーがあります。
Big C、Max Valuなどの大型小売店やBootsやワトソンといったドラッグストア、コンビニエンスストアのセブン-イレブンでも同様に、男性用化粧品コーナーが置かれています。
デオドラント、スキンケアに関する商品が多く販売されており、欧米や日本企業の会社の商品が目立ちます。化粧品大手ロレアルのブランド、ガルニエはワサビを使った洗顔フォームを発売しており、NIVEAは3種類もの男性用鼻パックを発売していたり、企業側が話題性を狙ったり、ニーズに合わせた商品を展開したりしています。
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