アメリカのコーヒーチェーン大手のスターバックスは8月2日、2022年4~6月期の決算を発表した。それによれば、同四半期のグルーバル売上高は81億5000万ドル(約1兆768億円)と前年同期比8.7%の増収を達成。一方、純利益は9億1300万ドル(約1206億円)と同20.9%の減益だった。
同社にとって国別で最大の市場は本拠地のアメリカ、それに続く第2の市場は中国だ。2022年7月初旬時点の店舗数はアメリカが1万5650店、中国が5761店に上り、両国で全世界の店舗数の6割を占めている。
そんななか、4~6月期の二大市場の業績は明暗が分かれた。アメリカの既存店売上高が前年同期比9%増加したのに対し、中国では新型コロナウイルスの流行を封じ込めるためのロックダウン(都市封鎖)などの影響が大きく、既存店売上高が同44%も落ち込んだのだ。
減益要因の一部を値上げで相殺
4~6月期の中国市場での(新設店舗を含む)売上高は5億4500万ドル(約720億円)と、前年同期比40%減少。商品のオーダー数も同43%減少したが、客単価は同1%の低下にとどまった。
中国のコロナ禍は、スターバックスの収益面にも影を落とした。4~6月期の営業利益率は15.9%と、前年同期比4ポイント低下。同社はその要因として、世界的なインフレ圧力の高まりや人件費の上昇とともに、中国での厳しい防疫対策の影響を挙げた。ただし同社は、それらの減益要因を商品の値上げにより部分的に相殺できたとしている。
スターバックスは近年、客単価を引き上げるために値上げを繰り返している。北アメリカ市場では2021年10月と2022年1月に値上げを実施し、年内にさらに数回の値上げを計画している。中国市場では2022年2月、一部の飲料や食品の価格を1~2元(約20~40円)ずつ値上げした。
(財新記者:孫嫣然)
※原文の配信は8月3日
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