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安倍元総理の「人の心を惹きつけるスピーチ力」 コミュニケーションの主役は自分ではなく相手

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  • 岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師
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日本のリーダーの話し方の基本形は「わが社は……」「私は……」という「自分語り」。抽象的な言葉を羅列し、自分や自社のセールストークを繰り広げるパターンが圧倒的に多いものです。

その一方で、安倍氏のスピーチはどれも、徹底的に「聞く人」のためのものでした。

たとえば、ロシアのプーチン大統領に対して、

「ウラジミール、君と僕は同じ未来を見ている。ゴールまで、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」

というスピーチ。国内では、ポエムではないかと失笑もされましたが、外交の舞台では正道と言えるスタイルです。

相手国の人々への思い、情熱の中に、さりげなく自己PRが込める。そう、まるで、相手をおだてる「ラブレター」。

プーチン大統領や、アメリカのドナルド・トランプ大統領など世界を席巻する強権ナルシスト系リーダーたちのプライドを上手にくすぐり、懐に入り込んだのです。

「日本の首相、安倍晋三は、トランプを手なずけられるかもしれないたったひとりのリーダー」

アメリカメディアにはこんな見出しが躍るほどでした。

「伝えようとする意欲」が近年の宰相ではズバ抜けていた

群雄割拠する国際舞台において、上手にリーダーたちをおだてて、立ち回る「所作」は特異な「プレゼンス」を発揮しました。

これまで「ジャパンパッシング」などと言われ、存在感が希薄化していた日本に「再び、世界の注目を集める」という点で、安倍流「パフォーマンス」は大いに奏功したといえます。

「伝えようとする意欲」という点では、近年の宰相の中でもズバ抜けており、そういった努力が、近年まれな長期政権を可能にしてきた側面はあるでしょう。

「アベノミクス」「ウーマノミクス」「三本の矢」「一億総活躍社会」など、耳目を引き、人の記憶に残るネーミングを連発しました。

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【人の心を動かすスピーチの要諦とは】

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