「偉大な王」よりも「永続的な力」を享受する
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、23日午後6時から日本の国会でオンライン演説をします。
前回の記事「世界が共感、ゼレンスキー氏の「超コミュ力」5本質」で、ゼレンスキー大統領の「世界を動かす超コミュ力」を詳細に分析しましたが、今回は、彼の超一流の「スピーチ力」の秘密に迫ってみましょう。
「人に与えられた才能のうち、雄弁であることほど、貴いものはない。そういった人は、偉大な王よりも、永続的な力を享受するだろう」とは、厳しい状況下でイギリスのリーダーとして、第2次世界大戦を勝利に導いたウィンストン・チャーチルの言葉です。
ゼレンスキー大統領は、その卓越したコミュニケーション術や置かれた状況などから、このチャーチルになぞらえられることが多いわけですが、両者に共通するのが、たぐいまれな「スピーチ力」です。
大統領は、このきわめて不利な戦いを、砲弾でも核弾頭でもなく、「スピーチ」という「言葉の力」で、戦おうとしています。
ロシアのディスインフォーマーション(虚偽情報)作戦は、アメリカ大統領選をも揺るがしたように、「悪貨が良貨を駆逐」するかのような威力がありますが、今回はまさに、ゼレンスキー大統領の「スピーチ」を中心とするウクライナ側の戦略的コミュニケーションが「悪貨」を凌駕する勢いです。
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