日本の格差社会化がよくいわれますが、そのひとつに所得格差があります。
所得格差というと男女の違いがよく取り沙汰されますが、格差が生まれる背景には、性別だけではなく、仕事の内容によっても、企業の違いによっても、地域によっても、正規なのか非正規なのかという就業形態によっても違います。
さらに労働時間の差によっても所得実額は変わるものであり、本来はそうした細かい分類の区別をしたうえでデータをみるべきであって、単純に男女の区別だけで判断できるものではありません。
「金がないから結婚できない」は本当?
ここでは、あまり語られることのない「配偶関係による所得格差」についてみてみたいと思います。
婚活の話題でよく言われるように「年収いくら以上が条件」というものがあります。実際、婚活の現場においては、年収いくら以上という足切りがあるとも聞きます。年収別の生涯未婚率を紐解けば、男性の場合は、年収が低ければ低いほど未婚率が高くなるという強い正の相関があることも事実です。
よって「金がないから結婚できない」という話もささやかれるわけですが、では、実際に未婚と既婚ではどれくらいの所得格差があるものでしょうか。各年代別の平均年収を2017年の就業構造調査(有業者のみ抽出)から計算したものが次のグラフとなります。
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