「会社にどっぷり浸かる人」が確実に失うもの 主体的に行動する「キャリア自律」が必要だ

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組織と個人の関係性を保ちながら働く「関係性の時代」にキャリアを築いていくための方法を紹介します(写真:jessie/PIXTA)
働き方やキャリアに対する考え方は時代とともに大きく変化してきました。組織の中での昇進や昇格に重きを置いた「組織の時代」である昭和から、働き方が多様化した「個人の時代」である平成を経て、令和では、組織と個人の関係性を保ちながらキャリアを考える「関係性の時代」へと変遷してきています。
キャリア形成というと、転職や副業を思い浮かべるビジネスパーソンが多いかもしれませんが、組織との関係性を保ちつつ、日々キャリアについて考える必要があります。『今すぐ転職を考えていない人のためのキャリア戦略』を一部抜粋し再構成のうえ、キャリアの悩みを和らげ、これからのキャリアをあなたらしく築いていくための方法を紹介します。

組織との望ましい関係とは

企業現場でキャリア研修を実施していると、強い違和感を覚えることがあります。

それは「会社は何もしてくれない」という現場社員からの声の数々と、経営層や人事担当者からの「うちのミドルシニアは使えない」という類の発言です。

企業における個人と組織の関係性は、いつからこじれてしまったのでしょうか? 互いが不信感を持っているような関係は、いかなる業種の企業であれ、望ましい状態とは言えません。

働くを楽しく。働くを自分らしく。働くを支える企業。働くをよりよき未来へ。

自分らしく働くことと、自分勝手に働くことは、まったく別です。自分らしい働き方を大切にしていくうえでカギを握るのが、所属する組織との関係性になります。働き方が多様になったとはいえ、組織との関わりなしにキャリアを形成していくことはできません。

とはいえ、これからのキャリア形成のポイントを先に述べるなら、組織にキャリアをまかせる組織内キャリアから自らキャリアを形成していく自律型キャリアへのキャリアトランスフォームが不可欠です。

現場のキャリア課題のケースを見ていきながら、個人と組織の関係性について考えていきます。

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