25歳陰キャ青年が「孤独研究」で37万人登録の訳 ASDゆえ到達できた「自分を変えない」生存戦略

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「孤独研究」をテーマに、YouTubeで37万人を超える登録者を集めるコスメティック田中氏。彼が語る、孤独との向き合い方とは?(撮影:尾形文繁)
2021年、孤独・孤立対策担当相が新設されるなど、もはや社会的な問題となっている「孤独」。政府が全国の16歳以上の2万人を対象に行った調査では、約4割の人が「日常生活で孤独を感じることがある」と回答し、社会の閉塞感が浮き彫りになる結果となった。 
そんななか、「孤独研究」をテーマにYouTubeで活動するひとりの若者がいる。その名は「コスメティック田中」。千葉大学工学部出身で、IT企業で働きながら、ひとり活動の様子をYouTubeで発信し、37万人の登録者数を獲得。10~20代の若者を中心に多くの支持を集めている。
ASD(自閉スペクトラム症)を公言し、ひとりも友達がいない高校・大学生活を送った彼が語る、”孤独との向き合い方”とは。

成績が良かったこともあり、中学時代は「おとなしいスター」として、クラス内で一定のポジションを獲得していたという田中氏。高校は地元で一番優秀とされる学校に入学するが、これが彼の人生に孤独が訪れるきっかけとなった。

同じ中学校出身の人がおらず、友達の輪を広げるきっかけを作れなかったことと、周囲の会話レベルの低さに勝手に落胆してしまったことがその理由だ。

「高校に入学した時は、普通に『いい人間が関係が作れるんじゃないか』と思って若干ワクワクしていたんですけど、レベルの高い会話が飛び交っているものと期待していたら、高校生らしい会話しか聞こえてこなくて。周囲の生徒が自分の基準に達しなかった……と言うと上から目線なんですけど、変な選民意識のようなものを抱いてしまったんです」

発達障害ゆえの「白黒思考」も影響した

また、そこに発達障害(田中氏の場合は自閉スペクトラム症)特有の、白黒思考も作用したようだ。

「昔から自分は人との距離がわからず、友人関係においても『親友なのか、他人なのか』みたいに、0か1かで考えてしまうところがありました。これは今でも抱いている気持ちですが、『本当の友達がほしい』『上辺だけの友達なんて要らなくない?』って思っていて。

だから、よっ友みたいな、程よい距離感がわからなくて、『0か1なら0のほうが楽だ』と考えていたんです」

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