25歳陰キャ青年が「孤独研究」で37万人登録の訳 ASDゆえ到達できた「自分を変えない」生存戦略
成績が良かったこともあり、中学時代は「おとなしいスター」として、クラス内で一定のポジションを獲得していたという田中氏。高校は地元で一番優秀とされる学校に入学するが、これが彼の人生に孤独が訪れるきっかけとなった。
同じ中学校出身の人がおらず、友達の輪を広げるきっかけを作れなかったことと、周囲の会話レベルの低さに勝手に落胆してしまったことがその理由だ。
「高校に入学した時は、普通に『いい人間が関係が作れるんじゃないか』と思って若干ワクワクしていたんですけど、レベルの高い会話が飛び交っているものと期待していたら、高校生らしい会話しか聞こえてこなくて。周囲の生徒が自分の基準に達しなかった……と言うと上から目線なんですけど、変な選民意識のようなものを抱いてしまったんです」
発達障害ゆえの「白黒思考」も影響した
また、そこに発達障害(田中氏の場合は自閉スペクトラム症)特有の、白黒思考も作用したようだ。
「昔から自分は人との距離がわからず、友人関係においても『親友なのか、他人なのか』みたいに、0か1かで考えてしまうところがありました。これは今でも抱いている気持ちですが、『本当の友達がほしい』『上辺だけの友達なんて要らなくない?』って思っていて。
だから、よっ友みたいな、程よい距離感がわからなくて、『0か1なら0のほうが楽だ』と考えていたんです」
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