ドラッグストアや非・大手スーパーも活用する
スーパーのメイン商品は言わずもがなだが食品で、それで利益を出す必要がある。しかし、中には食品も置いているが、必ずしもそれだけで儲けようとしていない業種もある。
何度か本連載でも取り上げているが、ドラッグストアや100円ショップなどがそれだ。この2業態にとっては、食品は客の呼び込みツールであり、食品を買うついでにもっと利益率が上がるものを買ってもらったり、ついで買いをしてもらえばそれでいい。この理屈で言えば、スーパーほど値上げに過敏にならなくてもよく、まだ安く買える余地は残っていると筆者は見る。
雑多な商品を扱うディスカウントショップやバラエティーショップも同様で、加工品や菓子類などを注意深く見ていくと、掘り出し価格の食品も見つかる。食品だからスーパーで買うのがいちばんという思い込みは外したほうが、安いものは見つかりやすい。
なお、100円ショップの食品については「物価高でピンチ?『100均』は今のままいられるか」でも書いたが、それこそブランドにこだわらなければ、かなり優位な買い物ができるだろう。
筆者は地方に出かけると、なるべく現地のスーパーをのぞくようにしている。その土地の物価や品ぞろえの傾向を知るためだが、最近はそれほど首都圏と差がないと感じることが多い。いくつか理由はあるが、看板は違っても大手流通のグループ傘下に入っているスーパーが多いため、品ぞろえも商品価格も、あまり地域差がなくなっているのだ。
大手グループは、大量仕入れによる食材確保とコスト削減のメリットはあるだろうが、「首都圏より地方のほうが安いに違いない」と思ってみてみると、期待外れなことが多い。同じメーカー品なのに、ある地方では値上げし、ある地方はそのままというわけにもいかないだろう。
むろん、プライベートブランドなどは大手流通の牙城だが、地場スーパーなど非・大手のほうが逆に安く仕入れられる場合もある。大手ほど大量に確保する必要がないので、小回りの利く仕入れルートを持っていることがあるからだ。野菜には強い、その日に安い魚を安く確保するなど、特徴のあるスーパーが近くにあれば何よりなのだが。
また、こぎれいなディスプレーなどせず、梱包の段ボールを開けただけで並べている雑然とした店も狙い目だ。これらはボックスストアと呼ばれ、大量に仕入れ、かつ陳列の手間をかけないなどにより合理的にコストを抑えて売値を安くする。店頭に段ボールが目立つ店があったら、ぜひ覗いてみてほしい。
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