ビジネスにおけるデータの分析や活用がますます重視される中、ビジネスパーソンが身につけておきたい素養の1つが「統計」です。数式を使った複雑な計算をしなければならないと考えがちですが、必ずしもそんなことはありません。また基本的な考え方を知っておくだけでも、冷静な判断がしやすくなります。そんな「統計」の基礎を身につけるための短期連載第6回は、「回帰分析」について解説します。
統計を活用して新商品の価格を決定する
あなたは新商品飲料の開発担当者だとしよう。新商品の飲料自体は決まったものの、希望小売価格をいくらに設定するのが適切なのだろうか。
消費者の反応を調べるために、価格を複数パターン提示して、その商品の購入意向を聴取するアンケートを行った。ここでは、表1のような結果を得られたとする。
●表1
パターン | 価格(円) | 購入意向率(%) |
A | 100 | 26 |
B | 110 | 20 |
C | 120 | 19 |
D | 130 | 15 |
E | 140 | 14 |
F | 150 | 9 |
(外部配信先では図や画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
さて、データを取得したものの、価格の変化は購入意向率に、どの程度影響を与えていると解釈するのが適切だろうか。この例に限らず、データのありふれた現代では、その解釈について悩む場面は多いと思われる。
そのようなときに役立つ、客観的にデータを解釈する方法の1つに、回帰分析がある。
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