茨城サザコーヒー、たった16店で放つ存在感の神髄 都内4店目の新橋出店、「徹底した差別化」の裏側

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ひたちなか市高場に竣工した新工場(筆者撮影)
新工場の披露式で挨拶する鈴木太郎社長(筆者撮影)

冒頭で2021年度も実質黒字と記したが、新工場の土地取得・竣工などの投資により、コーヒー生産部門は赤字となった。これは「政府の『中小企業経営強化税制』(中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)の適用を受けるために積極投資した」と話す。

日本を代表するバリスタも多く在籍

ところで同社には、日本を代表するバリスタ(コーヒーを淹れる技術者)も多く在籍する。

JBC(ジャパンバリスタチャンピオンシップ)という国内選手権がある。同大会は国内各地のバリスタが技を競う大会で、優勝者は日本代表としてWBC(ワールドバリスタチャンピオンシップ)に出場する、業界では人気の大会だ。

コロナ禍で2020年、2021年は中止となったが、2017年から2019年まで、本間啓介氏(2位、3位、3位)、飯高亘氏(5位、5位、6位)、安優希氏(6位、4位、4位)がファイナリストになった。同じ会社から3年続けて決勝進出者3人が出たのは、大会史上初だった。

この2年は大会出場機会が失われたが、現在どうしているのか。

「3人とも第一線で頑張っています。この春の人事で、本間は営業担当から本店店長となり、飯高は東京地区のエリア担当(マネージャー)から東京・つくばの店舗統括に昇格。安は水戸京成百貨店店長から、本社に近い勝田駅前店店長になりました」(取締役の砂押律生氏)

コーヒーの競技会は再開され、他のバリスタを含め、通常業務に加えて競技会に向けた新たなトレーニングが始まっている。

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