-lyのつく通常の副詞のほうは、「さんさんと輝く」という感じで、「輝き方の描写」に終始しているニュアンスのようです。「太陽は明るく輝く」という感じ。ということは、Drive safe!(安全運転を!)と言うと、Drive and stay safe!(運転をして、安全な状態でいてね!)というニュアンスになるのに対して、Drive safely!(安全運転を!)と言うと、Drive in a safe manner!(安全な方法で運転をしてね!)というニュアンスが強くなるということですね。事実上同じことを表現しているのですが、少し焦点の当てどころが異なるというのはおもしろいですね。
単純形副詞の位置
単純形副詞にした場合には、動詞の後、または目的語の後にしか置くことができませんので、注意してください。A Comprehensive Grammar of the English Language (Quirk et al., 2010, §7.7)には以下のように書かれています。
(形容詞の形の副詞は、使用できる場合でも、動詞の後、または(目的語があれば)目的語の後に限られる:)
つまり、通常の副詞のように位置を変えることができないということ。こちらの例文を見てください。
〔自動詞の後〕→ ○ Ken drove safe when taking us home.
(ケンが私たちを家に送ってくれたとき、安全運転をしていました)
Hold the rope tightly.
〔目的語の後〕→ ○ Hold the rope tight.
(ロープをしっかりつかんで)
(通りをのろのろと歩いている女の子たちがいました)
〔動詞の前〕→ ✕ Some girls were slow walking down the street.
Slowly, I began to feel better.
(ゆっくりと、気分が回復し始めました)
〔文頭〕→ ✕ Slow, I began to feel better.
-lyのつく副詞は、動詞の前や文頭に置かれることがありますが、これらは単純形副詞に置き換えることができないんです。かならず自動詞の後か、他動詞の場合は目的語の後になると覚えておきましょう。
ハナコさんに単純形副詞という用法があることを伝えると、びっくりしていました。「でも、どの副詞は単純形にしてもいいのかわからないので、私は文法的に正しいほうをまずマスターしようと思います」とのこと。よく耳にするものから、少しずつ覚えていくように伝えました。
「私、てっきり先生が間違えているんだと思ってました。先生もまだまだだなって思ってたんですけど、失礼しました」とハナコさん。Well, Hanako, I definitely have a lot to improve on, so I’ll keep studying! I hope you do too.(ハナコさん、先生もまだまだですので、精進しますよ。ハナコさんも一緒に頑張りましょう)
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