就活生はなぜ「研修制度」について質問するのか 採用現場でも発揮される「いい子症候群」的行動

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次に多いリアクションが、

①笑いながら(そういう空気を作りながら)何らかの返答をする
②質問に質問で返す
③横にいる同期に小声で助けを求める

の3つだ。

①は、いい答えが思い浮かばないながらも、その場を大事にしようという努力が見られる分、多少はかわいげがある。

②の場合、返す質問は大抵オウム返しで、単なる時間稼ぎにすぎない。劣等感が強く、虚勢を張るようなタイプに多い。大人のあなたはムキにならず、余裕を持って対応してあげる必要がある。

上司には神妙、同期とは軽い関係、後輩は「怖い」

不可解なのは③だろう。質問した側はあきれてしばらく何も言えなくなるはずだ。

このタイミングで横の同期に話しかける? 社会人としての自覚がなさすぎる。というか、子どもか?

私自身、大学で仕事をしていて、大学生は精神的に年々若年齢化していると感じている。とくにこのケースの場合は、「相手に失礼をしている」という感覚が決定的に欠けている。

思わず怒りたくもなる。「おいおい、君に聞いているんだ!」

ただ実際には、多くの上司は言わないはずだ。そこでちゃんと理性が働くから上司をやっているわけで、「そんなこと言ったらこいつは明日から来なくなるかもしれない」と頭をよぎる(やっぱり皆さん大人です)。

いずれにしても、今の若者たちは、上司や先輩に対しては、何がその場において正解かを考える癖が付いている。基本的には、まじめで神妙な姿を見せる。

一方で、同期など同世代に対しては、表面的で軽い関係を維持する。

ちなみに、後輩にはどういう感情を抱くかというと「怖い」だ。何も反応してくれなかったらどうしよう。すごい優秀だったらどうしよう。嫌われたらどうしよう。こんな感じ。

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