「知床遊覧船」社長会見に強烈な怒りが募った訳 ずさんな姿勢が露呈、10秒の土下座も意味なし

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明らかに「ちょっと」ではないことを「ちょっと」と言ってしまうところに、「自分の責任を少しでも軽くしたい」という思いがこぼれてしまったのでしょう。ここは「“船長判断”にしていたが、責任は私にあります。申し訳ございませんでした」と言い切らなければいけないところだったのです。

「客」にも責任の一端があったのか

「船長判断」と並んで各メディアがピックアップしていたのは、他社の船や地元漁師が出航をやめたことについて問いかけられたときのコメント。

「海を見ても荒れていないですし、天気予報を見ても問題ないということで、第2便も普通に出航して戻ってきておりますので。お客さまもやっぱりいちばんこのような(知床半島の)先端まで来てですね、『できればちょっとでも走ってほしい』というご要望がすごいあります。ですので、揺れを体感していただければ、『もう帰ってくれ』という気持ちになって納得していただく方法をできるだけ採っていました」

つまり、「客の要望に応えていた」と言いたかったのでしょう。しかし、船長に続いて客にも責任の一端を求めるようなコメントをしたことで、ますます「運行ありき」の経営方針や、安全を軽視していた様子が明らかになってしまいました。そもそも「命の危険がある」なら乗らないのはもちろん、「『もう帰ってくれ』と思うほど揺れるのなら最初から乗らない」という人のほうが多いのではないでしょうか。

その後、会見が長引くにつれて、桂田社長の返事が雑になってしまうケースが目立つようになっていきました。なかでも苦しい受け答えとなったのは、「波浪注意報が出ている中で出航する判断は間違っていたのではないか」と尋ねられたとき。桂田社長は「ごもっともでございます。“結果的には”ですね」と返し、さらに「安全管理がずさんだった?」と聞かれると、「“結果的には”そのような形だと思います」とコメントしました。

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