「知床遊覧船」社長会見に強烈な怒りが募った訳 ずさんな姿勢が露呈、10秒の土下座も意味なし

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資料に目を通しながら記者の質問に答える「知床遊覧船」の桂田精一社長=4月27日、北海道斜里町(写真:共同通信)

北海道斜里町の知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZUⅠ」(カズワン)が遭難した事故から5日目となる4月27日、「知床遊覧船」の桂田精一社長が現地で会見を開きました。

夕方にはじまった会見は約2時間半に及ぶ長丁場。しかし、桂田社長の受け答えは近年まれにみる残念なものであり、誰もが怒りを感じてしまう言葉が相次ぎました。ここではクライシスコミュニケーション(危機管理広報)に詳しいコンサルタントの1人として、ビジネスパーソンが学びを得るためのポイントを挙げていきます。

不適切だった「お騒がせした」の第一声

会見の冒頭、桂田社長は、「みなさん、このたびはお騒がせして大変申しわけございませんでした」と謝罪し、約10秒にわたって頭を床につけながら土下座。しかし、この第一声のフレーズと土下座は最悪のチョイスでした。何より不適切なのは、多くの人々が亡くなっているにもかかわらず、「お騒がせしたこと」を真っ先に謝罪してしまったこと。この時点で、桂田社長への不信感を確定させてしまった人は多かったでしょう。

桂田精一社長は会見冒頭に土下座して謝罪しました(写真:共同通信)

また、人々が求めているのは土下座ではなく、経緯を嘘偽りなく語ること。「なぜこのような事態を招いてしまったのか」「なぜすぐに会見できなかったのか」を話す前の土下座は安易なパフォーマンスにすぎず、感情を逆なでするだけの行為でした。

さらに桂田社長は土下座のあと、把握している事実を時系列で説明しはじめましたが、ほとんど顔を上げず下を向いて文書を読んでいるだけ。事実関係を伝えることは大切ですが、謝罪会見の場合、それらにも感情を込めて話すことが求められます。

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