真冬は特に、風邪が長引く、嫌な咳が時折出るなど、呼吸器系の悩みが絶えないという方が多いと思います。すぐに治るならさほど心配ないでしょうが、長引くようなら、国がメタボに次いで「要対策!」と国民に注意を促している通称『COPD』(慢性閉塞性呼吸器疾患)かもしれません。
COPDは、厚生労働省が『健康日本21』(第2次)というプロジェクトで、国民の認知度を平成34年度までに80%にするという目標を掲げている肺(呼吸器)疾患。ちなみに『健康日本21』の第1次のテーマはメタボリックシンドローム。今や「メタボ」という略語で男性女性問わず気を配るようになり、国民の認知度は92.7%になりました。COPDも、近い将来、浸透してくるでしょう。
タバコや黄砂、花粉に要注意
この疾患は、タバコの煙を主とする有害物質を長期間吸入することによって生じる肺の炎症に始まります。喫煙者だけでなく、その周りにいる人たちも注意が必要。未だにタバコOKのオフィスや、分煙化されていない飲食店など、オフィス街にはCOPDの原因が多々潜んでいます。
タバコの煙だけではありません。冬は空気が乾燥しているので、黄砂や花粉など、ほかの有害物質が呼吸器に影響を及ぼす可能性もあります。
症状が風邪とよく似ているので、自分では罹患していることに気づかない人が多いと言われており、「今年の咳はしつこい!」などと思っている方は要注意です。風邪はある程度簡単に治っても、COPDは環境次第でひどくなる傾向があるので、もしや?と思う方は早めに医療機関に相談してみましょう。
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