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女にも男にも売れる『オリーブの罠』の真実 女子の生き方今昔物語 酒井順子×西森路代

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  • 常見 陽平 千葉商科大学 准教授、働き方評論家
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常見:若い人と話していると「人脈」とか「友人」という言葉の意味がかみ合わないことがよくあります。ソーシャルメディアだけのつながりも人脈にしてしまう人がいます。

酒井:私は今も昭和な感じの友達作りをしていますね。昔からの友達を大切にしています。30代ぐらいだと下の世代に合わせていかないといけないですよね。私は迎合しないでいい、ギリギリ昭和のままでいられる世代です。

西森:私と常見さんの場合は「貧乏くじ世代」と呼ばれていますね。バブル時代をお手本に生きる人と、下の世代にあわせる人がいて、二つの世代の狭間の感覚です。

酒井:例えばITに関してですが、パソコンを小さいころから触ってないけど、使えないといけないですもんね。

常見:昭和と平成の狭間ですなあ。私自身は、昭和にしがみついていると思います。絶対にユニクロなどファストファッションとか買わないし。百貨店の紳士服コーナーで買います。マンションも、クルマも手放したくないです。

論者としての酒井順子

西森:エキセントリックで個性的な私の上の世代の論客がいるなか、その中での希望は酒井さんの存在です。ニュートラルな印象があります。

酒井:普通の感覚を持っていた方がいいかなと思っています。

常見:距離感が絶妙ですよね。

酒井:人見知りする方なので。

西森:会社時代の連載との違いは何でしょうかね?

酒井:会社員時代は見学気分でした。たとえば高校時代は「女子高生ライフをオープンにすると、珍しがられるんだ」と思って、大人が喜ぶであろう話を書いていました。それは「パンツは売れるんだ!」という感覚と同じかと思います。

30代からは身辺雑記は自分でも面白くなくなってきて、興味のあることを中心に書き出しました。OLをやったのは編集者さんからのすすめでしたね。みんながやっていることはやりたいという気持ちもありましたし。そして書くときは、読者の想定はあまりしていないですね。それは『オリーブ』に連載していたころから変わらないです。今書けること、書きたいことを書いています。

常見:最後に。男子は職場にいる元オリーブ女子をどう理解すればいいですか?

酒井:東洋経済オンラインの読者的な職場にいるのですか?

常見:いますよ。オザケンファンから予想して、一般企業に潜伏しているはず。

酒井:普通に扱えばいいですよ。珍獣ではないし。噛まないですし。真面目な常識人でしょう。

酒井順子さんの新作『オリーブの罠』をキッカケに行われた鼎談だったが、「負け犬」論争の件なども含め、「女子」に関すること、さらには雇用・労働、消費などに関して議論は広がった。そして、この「女子」の議論はいつも「男子」ともつながっている。男性読者には縁のない本に見えるかもしれないが、私たちの今までとこれからを考える上でも、一読の価値のある本だと言えるだろう。

 (撮影:梅谷 秀司)

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