明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。さて、2015年の日本経済はどうなるでしょうか。昨年末の総選挙で安倍首相は大勝して信任を得たことは事実かもしれませんが、本当にアベノミクスは成功するのでしょうか。
アベノミクスで2014年は「ひどい年」だった
そのことを語る前に、まず2014年を振りかえってみたいと思います。若干長くなりますが、私が2013年秋に刊行した書籍から、引用させていただくことをお許しください(一部を抜粋)。
「2014年の日本経済はひどいことになりそうです。いったいなぜ?と思われる方も多いでしょうが、そうなる可能性がかなり高いと言わざるを得ません。まず確実視されているのが、2014年4-6月期のGDPが大幅に悪化することです。これは一気に景気を冷やすでしょう。アベノミクスの円安誘導により円高の恩恵を受けられなくなっても、『そのうちに景気はよくなる。われわれの給料だって上がる』とそれまで耐えていた国民は怒りを露わにするとともに、財布のヒモをぐっと引き締めるに違いありません」。
私は、2013年秋の時点でのメインシナリオとして、2014年の4-6月期のGDPが出た時点で、安倍政権に対する期待感は瓦解し、支持率は急降下して行くと予想しました。このあとの一節もご覧ください。
「(中略)ここで政府は消費税増税が明らかに誤りだったことを認めざるを得なくなります。苦し紛れに補正予算を打ちますが、所詮なまなかなものしか打てず、景気はいっこうに上向きません。そして年が明けても景気後退が続くのを受けて、ついに安倍政権は2015年10月に10%に引き上げる予定だった2回目の消費税増税を断念する、というのが私の読みです」(『新興国経済総崩れ~日米は支えきれるか?』(徳間書店・2013年9月刊より引用)
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