地銀なのに、ビジネスの中心が投信の販売?
中野 どの都道府県にも地方銀行って必ずありますが、それが県を超えて再編の動きになってきましたね。いろいろな背景があると思うのですが、2015年の金融業界の大きなトレンドになりそうです。
渋澤 今、日本には64の地方銀行、41の第二地方銀行、信金中央金庫も含めて268の信用金庫が存在していますが、30年後に同じ数の地域金融機関が残っているとはとても思えません。何しろ、昔は都銀と呼ばれていた大手銀行は13行あったのですが、それがたった3つのメガバンクになったわけですからね。これから本格的な大再編時代が来るのでしょう。
中野 先日、某地方銀行の若手行員が、僕のセミナーに参加したんです。セミナー終了後、彼が言うには、投資信託のノルマが非常にきつくて、1カ月に1回転させろという命令が上から来るのだそうです。つまりお客さんが購入した投資信託を1カ月以内に解約させ、別の投資信託に乗り換えさせるということです。ひどくありません?
渋澤 銀行でありながら、ビジネスの中心は投資信託の販売で、貸出ではないと?
中野 そうです。銀行の本業であるはずの貸出は二の次だそうです。
藤野 地方銀行にもカラーがあって、一般的に関東圏だとA銀行、B銀行、C銀行の3行は肉食的ですね。
中野 あ~、その話よく聞きます。
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