ある有名な大学教授ですが、2人の子供さんを幼稚園の時から、米国と日本と韓国の3カ国で通わせています。それは1年だったり半年だったり、夏休みの夏季学校だけだったりするのですが、動機や理由も、父親の仕事の都合ばかりではなさそうです。
考え方によると、子供が混乱するのではないかとも思えますが、3カ国語をマスターし、それぞれの地で学び友達ができるわけで、そのご家族はその経験をとても肯定的にとらえ、楽しんでおられます。さすがにときどき、使えていた言語を忘れたりするそうですが、そこは親子とも大らかなものです。
これも考えようで、春山様のお子様もまだお小さいということですので、あなたのご両親のお手伝いが何年も長引くようでしたら、子供さんも両国の学校を行ったり来たりされてはどうですか(半年とか1年の単位を言っています)。さらに長引けば子供さんも米国に残して、あなただけ行ったり来たりするとか、とにかく始動しながら、みんなにとってベストのあり方を模索するのです。
何が悔いの残らない選択か
また先の友人との比較ですが、親と同じ市内で暮らした私は、親の最後は立ち合いましたが、何の慰めにもなっていません。親と太平洋を隔てて暮らし、お見舞いもままならなかった友人は、「元気で暮らしている姿を見せられたのが親孝行」と潔くさばさばしていて、目からうろこが落ちる思いでした。
春山様はスカイプで毎日、お母様の顔色を見ながら会話できるのですね。うらやましいです。親子の距離が離れていても、親を大切に思っている子供の心が親に伝わっていると確信できることは、後々の大きな救いになります。
そして、お母様の負担が一向に改善されず心配な場合は、思い切って何度でもあなたが一時帰国して頑張る方が、将来にわたって悔いを残さない選択肢だと思います。過ぎれば介護に費やした期間なんて、あっという間の年月です。
友人は私のことを「古い」とか「執念深い」とわらいますが、私はいまだに命日が近づくと胸がキリキリし、その月に「あの日」のように冷たい雨がしとしとと降ると、込み上げてくるものを抑えられません。「あの日」が何年前かって? ほんの40年前です。
なお、娘としての私は、親に何もできなかったと悔いていますが、親としての私は、子供たちに介護のために長期に帰ってきてほしいとは願っていません。「元気に暮らしてくれることがいちばんの親孝行」。親とはそんなものですよ。
お母様のご負担が何らかの形で軽減され、お父様の療養が穏やかな日々でありますよう、お祈り申し上げます。
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