グローバル化が進む中、親たちは、子供を世界で通用するエリートに育てるため、日々、努力を重ねている。しかし、若手マザーの中には、子育ての仕方がわからず、周りの助言にも恵まれないケースも多い。そこで、ベストセラー『
世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』の著者であるムーギー・キム氏の母親で、子供を国際弁護士、国際金融マン、海外著名大学教員、公認会計士に育て上げた 著者が、読者の皆様からの子育て相談に回答する。
【読者からの子育て相談】
私は40代で2人の受験生を抱えた主婦です。姑と同居していますが、車で1時間の距離に実家の84歳の父親が一人で暮らしています。父は買い物もお料理も何もできない人で、週三回、三人の姉妹が交代で食事その他の世話をするために通っています。
我が家は自営業ということもあり、受験生2人の不規則な夕食の時間や姑にも世話がかかるので、実父の世話のローテーションに、私は入っていません。父はとてもわがままな人で世話をする人も遣り甲斐がなく、姉たちは自ずと義務的な世話になっているのですが、それは仕方がないと思っています。
私は嫁ぎ先の姑の目を盗み、ひと月に一度は大急ぎで実家を覗くようにしていますが、先日は次のようなことがありました。床に入っていた父が私を見るなり、苦しそうに「水を1杯ほしい」と言います。コップ一杯を渡しますと「もう1杯」を繰り返し、7杯も飲みました。1週間誰も来なかったというのです。たまたま3人がそれぞれ1回抜けたのが同じ週だったために、飲まず食わずの日が続いたのでした。
養老院などへ行くのも嫌いで、デイ・サービスも3日坊主、プロの介護人に来てもらうのも嫌、宅配の給食も口に合わない父のこれからが心配ですが、貢献度の小さい私は、姉たちに何も言えない立場で困っています。
近藤(仮名)
【パンプキンからのコメント】
妻の両親の介護を、夫が積極的に手伝うケースも
本当にお困りですね。できるだけご自宅でお過ごしになりたいお父様のお気持ちもよく理解できます。この問題こそお父様を支える家族の事情もさまざまで、これが一番という解決策を近藤さまに提示できるかどうか心配ですが、私の経験から出来る限りの答えをさせていただきます。
まず、次のような人たちのことが、私の脳裏をかすめました。私の周囲も、実家と婚家(嫁ぎ先)の両親の世話で大変な人がいっぱいいます。近所の杉山さん(仮名)は、遠方の実家に住むやはり施設に入るのを拒む母親に、施設に入るか一人娘である杉山さんの近所のアパートに移るかの選択だけ迫りました。
いずれも拒んでいた実家の母上でしたが、最終的に娘の近所への引っ越しに同意しました。引っ越しにかかる費用や協力は杉山さんの夫君が大活躍しました。杉山さんは1日に何度も往復して、義父母と実家のお母様の世話をしています。実母の話し相手をする時間が増えて、杉山さん自身、精神的にとても楽になったと喜んでいます。
次は武田さん(仮名)。寝たきり生活が長い姑さんが2階におられるビルの3階に、やはり階段の上がり降りができない実家のお母様を、クレーンで釣り上げて外窓から入ってもらったそうです。武田さんの夫君のアイディアだったそうで、姑さんは上の階に、嫁の実母がいることすら知りません。
武田夫人は夫君への感謝が増し、姑さんの世話も以前よりずっと、心からできるようになったといいます。以上は経済的にもある程度恵まれた人たちの選択でしたが、私の友人の早希さん(仮名)の場合は少し違います。
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