就職ブランドランキング トップ300--2012年卒生が「就活前半」に選んだ就職したい会社
金融の人気は依然高いが、メガバンクトップの三菱東京UFJ銀行が2位に。夏季に引き続き、冬季インターンシップを実施したり、銀行業務への理解を促す「Forum on Banking」や、女子学生のための「Women’s Conference」を実施したりするなど、選考とは関係ない支援セミナーを数多く実施、地道な活動が評価されたのだろう。
「新入社員研修の充実ぶりに心強さを感じた」「研修で、社員同士の仲間意識が生まれていると感じた」など、入社後の不安を払拭するフォロー体制を評価する声が多い。
3位は明治グループ。人気の食品の中でも、頭一つ抜け出している。年々順位を上げてきた明治製菓(前年10位、10年卒30位)だが、明治乳業との経営統合により、12年卒入社から一括採用を行う。そうした話題性も影響したのだろう。また、男子・女子・文系・理系とすべての属性で高い評価を得ていることも特徴。
学生コメントからは、「お菓子だけでなく、想像以上に幅広いビジネスを展開している」「食と健康というテーマで、今後も変化していく事業ビジョンにワクワクした」といった意見があった。お菓子から興味を持った学生が、医薬分野を含めた幅広い事業内容を知り、意外性や将来性を感じているようだ。
4位は、前年と変わらず全日本空輸(ANA)。同社はここ数年、安定した人気を維持している。現役キャビンアテンダントが参加する企業セミナーなどを実施、女子学生から高い人気を得ている。また、日本航空(JAL、総合108位)が経営再建中のため、航空業界志望の学生票が年々集中している。
5位には電通、6位には集英社とマスコミ2社が並んでランクインした。高い競争率から、マスコミを避ける傾向が昨年から続くが、あこがれや影響力の高い仕事にやりがいを感じる学生が、一定数いるのだろう。
「自分のやりたいことで人の役に立ち、感動させられたら最高」「就職が厳しいのであきらめていたが、可能性を信じたい」といったコメントが見られた。また新しい事業にチャレンジしていることを評価するコメントも目立つ。
電通のセミナーに参加した学生からは、「既存の広告以外に、広い事業に取り組んでいると知って、興味が深まった」、集英社では、「人気漫画のイベントや、電子書籍への積極的な展開など、書籍だけでない魅力を感じた」など、従来の事業イメージを超えたビジネス展開に魅力を感じているようだ。