2013年時点で、すでに原油需要の減少を予想
私は、東洋経済新報社から2013年3月に出版した拙書『アメリカの世界戦略に乗って、日本経済は大復活する!』の冒頭で、アベノミクスが間違いなく失敗すると書き、その理由を述べました。
その後で、日本が今後の世界的なエネルギー価格の下落に対して取るべき経済戦略を間違わなければ、日本の経済は予想以上に復活するだろうという経済シナリオを書き上げました。
当時はOPEC(石油輸出国機構)が原油需要の見通しを上方修正するなど、世界中の主要機関が原油価格の上昇トレンドは変わらないという見通しを立てているなかで、私は昨年6月20日のコラム「シェール革命に翻弄される国々」でも書いた通り、経済的合理性から原油価格の下落を予想していました。しかし、当時は、多方面から賛同を得ることができませんでした。
まずは、若干長くなって恐縮ですが、経済的合理性とは何かを知っていただくために、拙書の136ページ~138ージの文章を引用させていただきます。
(以下、拙書から引用)
アメリカの天然ガス価格がこのまま低価格で安定を続ける上に、アメリカの輸出規制が撤廃され海外へも輸出が拡大されるようになると、天然ガスの需要が増加すると同時に、原油の需要が減少するという現象が世界的に広がっていきます。
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