「ゆでガエル」状態になりつつある日本  人口動態はウソをつかない

✎ 1〜 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 最新
拡大
縮小
ニュージーランドで育児団体を訪問する英王子夫妻。英国は先進国としては出生率が高いほうだ。一方、日本はドイツ型に(Press Association/アフロ)

今回は人口動態について考えてみたいと思います。経済予測の中でも、将来人口の動向は比較的高い精度で予測ができます。株価や為替相場などは、さまざまな要素が複雑に絡み合うため、正確に予測することは困難です。ところが、将来人口については、予測するうえで必要になる要素が主に出生率と平均寿命の2つしかありません。この要素の少なさが、高い精度で予測できる要因です。また、人口の増減は、景気動向にそれほど左右されない点からも予測しやすくなります。

出生率で二極化する先進国

そのため、2020年~2025年までに、出生率に劇的な変化がなければ、かなりの精度で50年後の少子高齢化の姿を描くことができるのです。 少子化が進む日本ですが、先進国を出生率で見ると、多産の国と少産の国に分かれます。出生率(合計特殊出生率)とは、1人の女性が生涯に産む子供の数の平均です。多産の国を代表するのがアメリカ、フランス、イギリスで、出生率はアメリカが2.1、イギリスが2.0、フランスが1.9になります。少産の国の代表は日本、ドイツ、イタリアで、出生率はいずれも1.4です。

多産の国と少産の国を比べてどこが違うかといえば、1つは女性の初産の年齢です。パリ大学の人口動態を調査している専門家によると、フランスの女性は30歳までに第一子をもうけるのに対して、ドイツの女性の初産は30歳を過ぎてからが普通だといいます。日本の女性の平均初産の年齢も2011年に初めて30歳を超えました。

次ページ女性の社会進出が影響、日本もドイツ型に?
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT