拙書でも指摘しているように、シェール関連の技術革新は日々進歩していて、採算コストは今後も大きく下がっていくからです。
原油価格は50ドルを割り込んでもおかしくない
おそらくは、ここ数年以内に採算コストは40ドル前後まで下がってくるでしょう。だから、「数年以内に原油価格が50ドルを割り込んでもおかしくない」という予想が立てられるわけです。
その結果として、先進国経済は低インフレあるいはデフレから抜け出せなくなるわけですが、それならば「どうして低インフレ、デフレが悪い」と言えるのでしょうか。エネルギー価格が下がれば、先進国の庶民と言われる人々の生活コストが下がり、暮らし向きが楽になるはずなのです。
「経済政策とは誰のために存在するのでしょうか?」
国民の層で言えば、富裕層のためか、中間層のためか、あるいは貧困層のためか。
企業規模で言えば、大企業のためか、中小企業のためか、中小零細企業のためか。
住んでいる場所では、首都圏在住の人々のためか、地方在住の人々のためか。
アベノミクスを推進する人々は決してそうは言いませんが、アベノミクスは富裕層、大企業のためにやっています。歴史を学ばない経済識者たちが一般国民を生活苦に追い込む政策を支持してきたために、国民は原油価格下落の恩恵をほとんど受けることができていないのです。
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