「疲れている人」をあまり見ない職場のある共通点 元GAFA人事と産業医に聞くエンジニアの働き方

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次々に生み出される新しい技術、コロナ禍で加速した働き方の多様化……否応なしに訪れる環境変化は、時にエンジニアをひどく疲れさせる。疲労から自分を保守する習慣をつけて、仕事のパフォーマンスを上げていこう(写真:jessie/PIXTA)

プロジェクト単位で仕事内容やメンバーがガラリと変わることもあれば、リモートワークなどの働き方がいち早く導入される仕事でもあるエンジニア。知らず知らずのうちに「疲労」をため込む人も少なくないはずだ。

本記事は『エンジニアtype』(運営:キャリアデザインセンター)からの提供記事です。元記事はこちら

そこで今回話を聞いたのは、Googleで人材開発を担当し、HRの専門家でもあるピョートル・フェリクス・グジバチさんと、約30社の産業医業務に従事してきたカリスマ産業医の大室正志さん。

グローバル企業を中心に数多のエンジニアの働き方を見てきたお二人に、エンジニアが「いい仕事人生」を歩むための「心と体のメンテナンス法」を語り合ってもらった。

「自己管理文化」が根付くシリコンバレー

──疲労という観点でみると、コロナ禍はエンジニアにどんな影響をもたらしましたか。

大室正志さん/大室産業医事務所代表
産業医科大学医学部医学科卒業。ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社統括産業医、医療法人社団同友会産業医室を経て現職。専門は産業医学実務。メンタルヘルス対策、生活習慣病対策等、企業における健康リスク低減に従事。現在日系大手企業、外資系企業、ベンチャー企業、独立行政法人など約30社の産業医業務に従事。経済メディア『NewsPicks』ではプロピッカーとしても活躍。社会医学系専門医・指導医。著書『産業医が見る過労自殺企業の内側』(集英社新書)

大室:コロナ禍で疲労に悩むエンジニアが増えたのか、という点でいうと、実はそうでもありません。各社の休職者数などを見ると、全体の数字のうえで派手な変化はないのです。

リモートワークが中心となり新たなストレスをためた人もいますが、反対にリモートワークで救われた人もいますからね。

ピョートル:リモートワークには、ポジティブな面もネガティブな面もありますよね。ポジティブなのは、働き方が自由になったこと。

公園のベンチで子どもを見ながら仕事をするパパも増えたし、僕自身が打ち合わせの合間に洗濯物を干すこともあるし(笑)。そこに心地よさを感じる人はいるでしょう。

しかし逆にネガティブな面の1つが、オンラインだと顔色を伺いにくいこと。とくに日本は言語化せずに空気を読むことが求められる「ハイコンテクスト文化」なので、なおさら苦手に感じる人は多いのかなと。

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