「疲れている人」をあまり見ない職場のある共通点 元GAFA人事と産業医に聞くエンジニアの働き方

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ピョートル:カリフォルニアのGoogleのオフィスはすごく設備が整っているというのは有名ですよね。Googleに限らずシリコンバレーでは、社員がちゃんと疲れをとったり、自分を癒やしたりして自己管理できるようにオフィス設計されているんですよ。

社内にマッサージルームやゲーミングルーム、カラオケルームがあるのは当たり前。福利厚生で瞑想やヨガプログラムも受講できる。しかもエンジニアがちゃんとそれを使いこなしています。

さらに言うと、ドレスコードもないし、何なら会社に愛犬を連れてきたっていい。アウトプットさえ出せば、働き方には誰も文句を言いません。

それから仕事にフォーカス(集中)している人を邪魔しない文化もある。例えば、イヤフォンを装着して作業をしているエンジニアには誰も声を掛けません。

また、仕事にパーパスを感じられるように指示も明確。日本の企業にありがちな「とりあえず何かよさそうなもの作ってみて」といったふんわりした依頼はありえないです。

そういうふうに体・感情・フォーカス・パーパスの自己管理をしやすい環境や文化が会社の中にあれば、エンジニアは多少働きすぎたとしても、あまり疲弊しないはず。

日本のエンジニアはどうか

──ピョートルさんの目から見て、日本のエンジニアはどう見えますか?

ピョートル:ちょっと元気がないようには見えるかな。日本の平均的なエンジニアに比べて、シリコンバレーのエンジニアはずっと元気ですね。

でもこれは、日本のエンジニアが置かれている環境のせいだと思います。もちろん日本にもエンジニア思いのいい会社はたくさんありますけどね。

ただ、会社の規模が大きくなると、働く人のパーパスが置き去りになる傾向がある。「何のために働くのか」が明確になる環境を自分で選ぶことは、仕事に疲れてすり減らない生き方を実現するために非常に重要なことだと思います。

次ページ自覚のない疲労に注意
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事