人生うまくいかない人は「自己表現力」が足りない IQとEQに次ぐ重要な「第3の知性」とは何か

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いま、ビジネスにおいてIQやEQ以上に重要といわれる概念「PQ」。PQとはいったいどのようなもので、どう役立つのでしょうか? (写真:saki/PIXTA)
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いま、ビジネスにおいてIQやEQ以上に重要といわれる概念があります。それが、自己表現力指数を指す「PQ」というものです。いったいどのようなもので、どう役立つのか? 『成功はPQで決まる』より一部抜粋・再構成してお届けします。

PQとはなにか?

然るべきことがらについて、然るべき人々に対して、さらにまた然るべきしかたにおいて、然るべきときに、然るべき間だけ怒る人は賞賛される。かかる人は『穏やかな人』といえよう。(アリストテレス)

まずこの記事の目的は、私たちの自己表現力を向上させること。これによって健全かつ強力なコミュニケーション力をつけて、みんなが幸せと成功を手に入れることです。

長く続いた集団主義文化の中で「シャイ」であることを口実にしたり、遠慮や忖度を大事にしてきた日本人は、グローバル社会の中で特に今、自分をどう伝えるかという課題について再考し、変化・成長する必要があります。

この大切な目的を達成するために、「PQ」という、新しい力を獲得するための旅を読者のあなたとご一緒に開始しましょう。

「PQ」という言葉からあなたが連想するものは何でしょうか? 多くの人が「IQ」を思い浮かべたかもしれません。IQは「知能指数」として、日本でも長年使われています。1905年にアルフレッド・ビネーらによって開発されたこの指数は知性の力を測定する指数であり、これはいわば「第1の知性」です。

しかし、その後、例えばIQに代表されるような高度な知識や学歴があっても、それだけでは社会で成功するのには不十分だという事実に気づいたダニエル・ゴールマンが、「Emotional Intelligence」を「感情的知性、第2の知性」として開発し、その力を「EQ(感情指数)」と名づけました。

これは広く世界で認知され、日本でも1996年に『EQこころの知能指数』(講談社+α新書)が出版され、広く知られるようになりました。簡単に言えばこれは、相手の気持ちがわかり、自分の感情がわかる力、文字どおり「第2の知性」です。

しかし、どんなに知的な力、つまりIQが高くても、さらにその上に自分や相手の感情をよく理解するEQが高くても、その2つを適切に表現する自己表現力が無かったら、これら2つの力は単なる「宝の持ち腐れ」になってしまいます。

PQの定義は「自己表現力指数」です。PQは、IQとEQに次ぐ重要な「第3の知性」です。

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