将来に絶望する若者に知ってほしい幸福の捉え方 「未来があることは不幸」と考えないで
――そう思います。昨今の政治がどうでもいいとはいいません。悪政に対しては闘っていかなければならない。でも、政治家に幸福にしてもらおうと思わなくていい。ただ幸福になることを邪魔されたくない。不幸にはされたくない。無能な政治家に任せたら、私たちは殺されるかもしれないです。
ただ自分のためだけではなくて、皆の命を守るために闘う。政治的イデオロギーの問題ではなく、無能な政治家はいらないということを、もっと声をあげていくことが必要です。自分さえ幸福になればいいわけではありませんから。
自分が動けば波及効果を及ぼせる
B:でも、自分1人だけ声をあげてもどうしようもないのではと思ってしまいます。
――そう感じたとしても、まず自分が始めるしかない。1人の力は大きい。自分が動けば、そのことが、必ず他者に何らかの波及効果を及ぼせるという信頼感を持たなければいけない。
B:信頼感というのは?
――自分を支持する仲間がいる、決して孤立することはないと、他者を信頼するということです。誰かがヒーロー、ヒロインになって皆を導くというのではない。1人ひとりの力が結集される。その結果、国を動かすこともできる。
たとえば、SNSはマイナス面ばかりがいわれますけど、そこで多くの人が声をあげれば、政府もさすがに強行できないところがあります。
「世の中を動かす力に私もなれる。私が諦めない」そう思うところから始めるしかない。だから、「たくさんの人」というとイメージしにくいし、まわりにいるわずかな人しか見ていないから「私だけが」と思うけれども、自分と同じ考えを持った人は世の中にたくさんいるのだ、という信頼感を持たないといけない。
この先いいことは何一つないだろうと思わないで、自分には未来を変える力があるという自信を持ってほしいと思います。