「会社があなたを不要と判断した時」何が起こるか 「3つの警告」を知ってピンチをチャンスに!
それでもダメだったら、もう1回異動させて、だんだん閑職になっていきます。それが、いわゆる窓際族です。けれど、窓際族を置いておけるほど余裕のある会社は減ってきています。そのまま退職勧奨される場合も少なくありません。厳しいですが、これが第1の動きとなります。
第2の動きは「評価を下げる」です。それに伴い給与もボーナスも下がります。これも「このままじゃダメですよ」「行動を改めてくださいね」という会社からのメッセージです。
評価を下げるのは「退職勧奨」の予告
本当に不要と判断されたら退職勧奨になりますが、「評価が下がる」「給与が下がる」は、その前段階として「このままだと不要と判断しますよ」「退職勧奨になりますよ」という予告です。
評価制度が整っていない会社では、上司はあまり低い評価はつけません。低い評価をすると、理由を説明したり、フィードバックをするのが面倒だからです。
このような場合は、人事から上司に「この評価でいいんですか?」とプレッシャーをかけます。「だけどさあ、しのびないじゃん」「娘が来年、大学受験だしさぁ」などと言われたりしますが、「いやいや、しのびないとか言っているから、こうなっちゃったんでしょう? ダメなものはダメなものと言いましょうよ」と、適切な評価を促します。
評価や給与が下がった理由について、きちんとフィードバックしてくれる会社だったら、指摘を真摯に受け止めましょう。行動を変えれば、復活できます。評価や給与が下がっても何も言ってくれない会社だったら、そのまま何もしなければ、退職勧奨になってしまいます。
上司に「私の課題を教えてください」とお願いする。上司が何も言ってくれない場合は、同期や周囲の人に「俺ってどう? まずいところがあったら教えて」と聞いてみる。こうした行動が必要です。
経営陣や部門長が集まる評価会議では、「給与分の仕事をしていない」と判断された社員はリストアップされています。「この人、イエローカードだね」「もう2回目ですよ」「じゃあレッドカードだね」といった話し合いが行われ、レッドカードになれば退職勧奨です。
評価が下がり、給与が下がったら、カラータイマーが点滅しています。早急な対処が必要です。
第3の動きは「希望退職」「早期退職」のお誘いです。博報堂では早期退職、フジテレビでも希望退職の募集が発表されました。会社が早期退職や希望退職の制度を導入し、「これに応募してみませんか?」と声をかけてきたら、「お辞めになりませんか?」という遠回しな退職勧奨です。退職勧奨とは、会社があなたを不要と判断したときの最も重い措置です。
前回もお伝えしたように、会社は社員を簡単にはクビにできません。社員を解雇できる正当な理由は、度重なる欠勤・遅刻などの労働契約不履行、もしくは不正くらいしかありません。
それ以外の理由は不当解雇にあたり違法となりますが、退職勧奨は「お辞めになりませんか?」と「おすすめ」しているだけですから、違法ではないのです。