先週末の10月17日(金)、米国株式市場は大きく戻した。NYダウは263ドル高となり、10月9日の335ドル安以来連続して下げていた株価がいったん戻りを見せた。
日本では、日経平均株価が先週の1週間で768円、率で約5%下げてきたが、どうやら20日の月曜日は戻しそうである。いったん下げに歯止めがかかったとは言え、9月末以降の欧米や日本の株式市場の変調ぶりは明らかだ。欧州ではクラッシュに近いという声もあるが、一体、市場に何が起こったのであろうか。
何も変わらず、ただクラッシュが起きただけ
結論から言えば、何も変わっていない。経済にも市場にも何も変化がないが、クラッシュが起きたということだ。
そんなばかな、と思われる読者もいるかもしれないが、それは市場をわかっていない。市場が下げるのに理由は要らない。
いや理由はある。市場が下げたのは誰かが売ったからだ。誰も売らなければ市場は下がらない。今回の問題は、ほとんどすべての投資家が売ったということだ。だから、大きく下がった。それだけのことである。したがって、問題は「なぜほとんどの投資家が売ったか」ということだ。
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