今日は、まじめに考えてみよう。
いつもまじめなのだが、ここでいう「まじめ」とは、行動ファイナンス的にではなく、いわゆる「ファンダメンタルズ」的に考えてみるということだ。
さて、そうなると、円安で日本株が上昇する、というのは説明がつきにくくなる。行動ファイナンス的に言えば、円安は日本経済にプラス、だから日本株上昇、という連想ゲームをみんながするから、円安となれば迷わず日本株買い、ということですべてが済んでしまう。
なぜ「円安株高」という連想ゲームが働くのか
しかし、「まじめに」考えると、なぜ、円安株高という連想ゲームが働くのかが問題だ。行動ファイナンスで考えれば、連想の理由はどうでもよく、皆がそう連想する、という連想が重要なのだ。
いったん、この連想の連鎖が皆に広がれば、自動的に連想の連鎖は広がり、続く。これがバブルであり、連想の根拠があろうがなかろうが、それがファンダメンタルズであろうがなかろうが、同じことで、すべてバブルなのだ。
ただ、いわゆる「ファンダメンタルズ」で考えてみることも重要である。なぜなら、前回の9月9日のコラム「私に『金融』を考えさせた『3つの事件』」で触れたように、金融の時代は終わり、実体経済の時代がやってきているからだ。
そうなると、連想ゲームは、金融だけの事情では起こりにくくなってくる。実体経済、いわゆる「ファンダメンタルズ」によって、金融市場は動かされる側になってくるからだ。連想ゲームが起こるとしても、「ファンダメンタルズ」が基礎、あるいはきっかけになるはずだからだ。
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