「無欲であることのパワー」を伝承する昔話
さて前回、「欲を捨てれば何もかもうまくいく」というウソのようなまさかの事実について、わが驚くべき体験と知見を熱く語らせていただいたわけだが、改めて読み返すと、どうもこれだけでは、多くの読者の方が「そりゃそうかもしれんが自分にはムリ」と思ってしまったのでは……と反省しているところである。
というのも、実際に自分が最近になってこの「何もかもがうまくいく」人生を謳歌する立場になってみて初めて気づいたんだが、この「無欲であることのパワー」については、実は私もずっと以前から知らなかったわけじゃないのである。それどころかさんざっぱら聞かされてきたのだ。
そうそれは……昔話であります!
前にも書いたが、昔話の多くは、コレでもかと「無欲であることのパワー」を説いている。かさじぞう、はなさかじいさん、つるのおんがえし……改めて考えると昔の人はすごいね。
実を言えばずっと、そんなもんは子供をだまくらかして「あれ買って~これ買って~」などとワガママを言わせぬようにするための、まさに「子供だまし」の作り話だと思っていたが、そんなもんじゃなかったのだと齢50を過ぎて知る。
欲をかくことがどれほど恐ろしいことか、いかに人生を台無しにするか、きっと昔の人は実体験としてリアルに知っており、そのことを誰でも無理なく理解できるよう、さまざまな物語を通じて親から子へ、先祖から子孫へと伝承してきたんじゃないだろうか?
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