「昔話」が教えてくれる「欲を捨て人生を開く方法」 自分の半径3メートルの世界が明るくなる秘訣

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帰宅したらドアにこんなふうに紙袋がぶら下がっているのを見つけたら、本当に昔話の登場人物になったような気になるよ誰だって……(写真:筆者提供)
疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第41回をお届けします。

「無欲であることのパワー」を伝承する昔話

さて前回、「欲を捨てれば何もかもうまくいく」というウソのようなまさかの事実について、わが驚くべき体験と知見を熱く語らせていただいたわけだが、改めて読み返すと、どうもこれだけでは、多くの読者の方が「そりゃそうかもしれんが自分にはムリ」と思ってしまったのでは……と反省しているところである。

稲垣えみ子氏による連載41回目です。

というのも、実際に自分が最近になってこの「何もかもがうまくいく」人生を謳歌する立場になってみて初めて気づいたんだが、この「無欲であることのパワー」については、実は私もずっと以前から知らなかったわけじゃないのである。それどころかさんざっぱら聞かされてきたのだ。

そうそれは……昔話であります!

前にも書いたが、昔話の多くは、コレでもかと「無欲であることのパワー」を説いている。かさじぞう、はなさかじいさん、つるのおんがえし……改めて考えると昔の人はすごいね。

実を言えばずっと、そんなもんは子供をだまくらかして「あれ買って~これ買って~」などとワガママを言わせぬようにするための、まさに「子供だまし」の作り話だと思っていたが、そんなもんじゃなかったのだと齢50を過ぎて知る。

欲をかくことがどれほど恐ろしいことか、いかに人生を台無しにするか、きっと昔の人は実体験としてリアルに知っており、そのことを誰でも無理なく理解できるよう、さまざまな物語を通じて親から子へ、先祖から子孫へと伝承してきたんじゃないだろうか?

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