「昔話」が教えてくれる「欲を捨て人生を開く方法」 自分の半径3メートルの世界が明るくなる秘訣

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何せ昨今では雑巾なんぞ百均でまとめ売りしてますもんね。それでも手縫いの雑巾というのは案外「わー」と喜んでいただけるのが面白い。ま、ある意味珍しいものなのかもしれない。そんなこんなで、なかなかのツボをついた贈り物である。

無論、これは私が「縫い物好き」だからこその贈り物である。

あ、慌てて言っておくが、「縫い物好き」といったって、私、自慢じゃないが高校の家庭科の成績はつねに「2」(9段階評価)。つまりは上手とか何か立派なものが作れるということではまったくないのだ。

ただテレビを手放してから夜がやたらと長くなったので、ヒマに任せてラジオを聴きながらザクザク「並縫い」をするのが無意味に心が落ち着くというだけのこと。縫ってる間がゴラクなので、ものは生かせるし縫ってる時間は楽しいし、さらに人に喜ばれるのだからまったくいいことばかり。雑巾だから「縫い目が揃ってない」などと気にする必要もないしね。

あと、レシピなどまったく見ずにその辺にある食材でテキトー料理ばかり作って食べている人間なので、その特技(?)を生かして、友達に会うときは家に余っているニンジンなど紙袋に入れ、袋に「ニンジンのきんぴらの作り方 ①ニンジンを薄く輪切りにする ②油で炒める ③塩か醤油か味噌で味付け 出来上がり!」などと鉛筆でメモ書きして土産に持たせる、というのもよくやる。

これを思いついたきっかけは、友達が帰りがけに、いつも「今日の夜、なに作ろうか……」とつぶやいているのに気づいたことであった。そんなお困りの瞬間に、目の前に材料と簡単レシピがセットでやってきたらうれしいんじゃないか? と思ったわけです。

やってみたら確かにえらく喜ばれた。どんなシャビーな料理であっても、溺れたものは藁をも掴むと言いますか、困っている人には石コロもダイヤの価値に見えたりするものらしい。

結局ね、困っている人こそは「あげがい」のある人である。困り事がわかれば、何をあげればいいか思いつく。贈り物とは思いやりであり、あげることは自分の中の「思いやり」を育てる最大の訓練なのかもしれない。

最強なのは「言葉のプレゼント」

で、それやこれやを総合すると、やっぱり最強なのはコレだと思う今日この頃。以前にも触れた「言葉の贈り物」である。

お店へ野菜や豆腐など買い物に行ったとき、感じよく挨拶をして、喜んで商品を買って帰る。つまりはレジで「こんにちは」「ありがとう」を口にする。これならどんな恥ずかしがり屋さんでもできる。誰でもあげられて、誰にでも喜んでもらえる。私もスタートはここであった。

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