「家庭の幸せを諦めていた妻」に夫がした大胆提案 妻のために「公私混同経営」決断した夫の覚悟

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「もっと彼女が輝いたほうが社会のため」

仕事にも家庭にもフルコミットしている皓史さん。コミュニケーションは独特ながらも、朝紗子さんへの深い信頼と愛情は本物だ。どのようにして、そんなパートナーシップを築いたのだろうか。

尋ねると、少し照れながら、こう語ってくれた。

「妻の一番のストロングポイントは、社会に向けて仕事をしたり、価値を出したりしている時だと思うんです。そのストロングポイントを消してまで家事をやる必要があるかというと、そんなことしている場合じゃないよなって。

……少し大げさですけど、彼女と出会ったときから、『もっと彼女が輝いたほうが社会のためになる』って思っていて。彼女が仕事で思う存分暴れられるような状態を作ってあげることが、みんなのためになるみたいな。だから、僕と妻のどちらでもできる家事は一旦僕が引き受けましょうか、みたいな感じですね」

さて、ここまでの話を通じて、皓史さんが「妻のためにイレギュラーにも対応する柔軟な夫」と感じている人もいるかもしれない。

しかし、本人としてはそうは思っていない様子で、「自分はもともとストレス耐性がめっちゃ弱いんです」と語る。

「朝活コミュニティをしているのは、自分自身が朝型人間だから。自分のパフォーマンスを出すためには早寝早起きがマストで、他の人に迎合しすぎると、すぐに調子が悪くなってしまうんです。実際、社会人1、2年目の頃は体調を崩しがちで、睡眠不足で次の日が仕事にならないこともありました」

そして、そんな皓史さんの弱い部分を、朝紗子さんは理解していた。娘が生まれた頃、自分自身がボロボロの体のなかで、夜泣き対応を買って出てくれたというのだ。

「当時、妻の睡眠時間は1日4時間ほど。でも、僕に対しては『あなたは睡眠も1つの仕事だから』って、寝かせてくれてたんです」

一見、柔軟なように見えて、自分らしさに忠実に生きるという、いい意味での頑固さも併せ持つ皓史さん。「家事や育児も、『やらされてるか』と考えるか、『自分で納得してやっているか』で全然違うと思ってて、今はその辺のバランスがちょうどいいんです」と話すことからもわかるように、今の生活スタイルは、お互いを思いやり、歩み寄った試行錯誤のうえで形成されたものだ。

そして何より、「コミュニケーションを諦めない気持ち」が、仕事にも家事育児にもフルコミットする、公私混同経営を成功させたのだろう。

本連載では、仕事だけでなく、家事育児にもフルコミットする男性を募集しています。応募はこちらのフォームからお願いします。
二宮 大樹 ライター

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Daiki Ninomya

会社員兼ライター。仕事と家事育児の両立を目指し、「頑張りすぎない程度に、頑張る」を目標に日々奮闘中。

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