原田様、少しだけ前置きから入るつもりが、こちらの方が長くなり申し訳ありませんでした。結婚生活は結婚してからの二人の心構えや姿勢・思いやり・努力などで、いくらでも良くもなり悪くもなるものだということを申し上げたかったのです。
家庭を築くということは夫婦の共同作業です。一方がコツコツと積木を積み上げているときでも他方が怠けると、積木崩しになりかねません。妻が良かれと思って積み上げていることでも勘違いはあるものです。夫が気に入らなければ、まずそのことを指摘するべきです。我慢や忍耐もやり方を間違えると相手をつけあがらせるだけで、そして相手と自分を更に苦しめることに繋がるのです。
今の原田様の努力や我慢は、決して建設的な方向には向いていません。ドラマやワイドショーの話題は耐えられないほど嫌いだから、自分の前では絶対しないでほしい、それなら沈黙の方がずっと嬉しいと伝えるべきです。
あるいは共通に関心があるDVDやテレビ番組を録画しておいて一緒にみるとか、一緒に自然散策に出かけたりするなど、共に行動する機会を増やしたり、夫人が他に趣味か仕事を持たれるよう原田様が協力してあげるなど、努力をそちらの方にチェンジされてみてはいかがですか。
私の周囲の多くの理想的な夫婦を見る限り、双方が居心地の良い家庭づくりに積極的です。以下では、一番新しいニュースを紹介します。
妻の留学に協力した夫と子供と姑
40代後半の鷲田さん(仮名)夫婦は、夫が一流企業勤務で妻はホテルのコンシェルジュ。80歳前の夫の病弱の母親と同居し、子供3人を育てています。とても忙しい生活なのに、二人は毎晩一時間、好きなドラマを一緒に見るのを日課にし、十分に幸せそうでした。
ところがある日突然、夫人がヨーロッパに一年間留学させてほしいと言い出し、夫は猛反対。喧嘩は平行線のまま長引いていることを、夫の鷲田さんから聞かされました。「母親も老いているし、思春期の子供3人を置いて、何を考え出すやら!」。
酒席でしたので私は軽いノリで、むしろ無責任に「これからは病弱なお母様ももっと手がかかるだろうし、今行かせてあげないと彼女は一生後悔すると思うし、貴方を恨むと思う。一年なんてあっという間だから、今までのご褒美だと思って行かせてあげたら?」と言いました。
それから数年経った今年、留学を終えた彼女と脱サラした鷲田さんから、留学経験を活かして、外国人観光客向けの町屋スタイルのレストランを起業したと便りがきました。いつも協力しあってきたお二人のことですから、これからの夫婦の形も事業の行く末もますます楽しみです。留守家族が味わった不便や我慢など、何倍にもなって返ってきそうな勢いです。夫が変わることで、家族関係がさらに好転した、よい事例だと思います。
原田様、今の貴方の我慢や夫人への態度は、夫人に気付かれないようにしていることも含めて、貴方の人生も夫人の人生も無駄にしていることになります。妻は夫次第、夫は妻次第と言います。まず貴方から変わるべきです。
積木の積み方の変更を夫人に提案するべきです。そのほうが感謝されるはずです。一度は生涯を共にしようと伴侶に決めた人です。我慢したり軽蔑してしまうのは、まだまだ早すぎますよ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら