※石田勝紀先生へのご相談はこちらから
「比較」せずに生きていくのは難しい
「比較」は、子どもの頃はもちろん、大人になっても無縁ではいられません。人は一人で存在しているわけではなく、他者との関係性の中で生きています。嫌でも他者が目に入る以上、「比較」せずに生きていくことは容易ではありません。無意識に比較をしてしまうことも、ままあることです。
大人の世界では、FacebookやInstagramに投稿された“キラキラ”な写真やメッセージを見て、鬱々とした気分になるという話をよく聞きます。そのようなことに対して「すご〜い」「(心から)素晴らしい!」と思える人もいますが、そうではない感情を持つ人もいます。他者と比較して、相対的にそうではない自分を下げて見てしまうからかもしれません。
このような厄介な「比較」ですが、子育てが始まると、比較対象が多様化していきます。
筆者が相談を受ける中で感じることは、特に子どもが未就学児から小学校低学年の頃に、他との比較で悩む親御さんが少なくないということです。
そのときの比較対象は、(1)同年齢の子(2)兄弟姉妹間(3)親の子どもの頃、の大きく3つに分けられます。
山崎さんのように周囲の同年齢の子がやっている習い事などが気になり、それをやっていない自分の子どもを見て焦ったりします。周囲がやっていることが標準だと錯覚し、自分の子どもは劣っているのではないかと不安を感じるようです。
このような比較は、子どもが生まれたときからしていた可能性があります。たとえば、「母子手帳に書かれた発育曲線から外れると心配する」「『○歳で歯磨きができる、△歳では服を着ることができる』と書かれているのを見て、できていないと不安になる」などです。
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