病院の検査「採血」を失敗されないためのコツ 腕を温めるなど患者側のちょっとの工夫が有効

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採血を失敗「されにくくする」方法をお伝えします(写真:Yeongsik Im/PIXTA)

病院でよくある検査のひとつ、採血。1回でうまく血液がとれず、何度も針を刺されてしまって痛い思いをした経験や、何人もの医師や看護師が代わる代わる血管を探しに来て不安になった経験はありませんか?

採血の「うまさ」にはもちろん医療者側の技術によるところがありますが、実は、患者側のちょっとの工夫で解決することもあります。

今回は採血を失敗「されにくくする」方法をお伝えしたいと思います。

採血に適した血管とは?

さて、採血のとき、医療者はどのような血管を探しているのでしょうか。自分の腕を見ると手の甲や前腕に血管(静脈)が青い筋としてたくさん見えるため、一見どこからでも採血できそうに思えますが、血管が見えていることと、その血管が採血に適していることはまったく別です。

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採血に適した血管は、触るとプニプニとした弾力のあるものとされています。これは、その血管が血流豊富でしっかりと太さがある証拠です。逆に、見えても触れない血管は見た目よりもずっと細く薄いため、針がうまく刺さりません。

したがって、表面からまったく見えなくても「プニプニと触ることができる血管があれば」採血がしやすいといえます。ご自身でも、手首の内側の骨の上あたりにある血管は駆血(採血のときに腕をきつく縛ること)しなくても比較的触りやすいと思いますので、ぜひ一度確認してみてください。

では、そのような血管を「つくる」にはどうしたらよいのでしょうか? 血管そのものを太くすることはできませんが、血流を増やしたり、血管を拡張させたりすることで太い血管をつくることはできます。

①腕を温める

採血がなかなかできないとき、看護師さんに温かいタオルを腕にあてられた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。温かいところで血管は拡がるという特性を持っているため、腕を温めることで血流を増やすことができます。ご自身では、温かい飲み物やカイロをひじの内側に挟むと同様の効果を得ることができます。

また、採血の日は長袖の服を着て肌が冷えないようにしましょう。夏場も冷房の効いた院内で、半袖で検査を待っていると腕が冷えてしまうため、長袖の羽織ものを持参するとよいでしょう。

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