今「会社での出世」はどうでもいいと納得できる訳 ライフシフト時代は「誰もが自己チュー」社会だ
マイクロソフト在職中から、テクノロジー領域の啓蒙活動を行い、年間250件以上のセミナーをこなすなど「プレゼンの神」として活躍する澤氏が、本書の魅力を説く。
テクノロジーは長寿・少子化を救う
『ライフ・シフト2』には、日本人がモデルとして取り上げられています。少子高齢化の先進国であり、経済大国でありながら自分たちを過小評価しがちな日本人にとって、これは注目に値することではないかという印象を受けました。
とくに興味深かったのは、テクノロジーの進化についてです。よく、自動化によって仕事が奪われると言われますが、それらの主張は誇張されすぎているという本書の主張には、テクノロジー畑にいる僕も同意できます。
知らないことに対する恐怖心は、わからなくはありませんが、みなさんちょっと怖がりすぎだなと思っていました。
本書には、1950年代のアメリカに存在した270の職業のうち、自動化によって完全に消滅したのは、エレベーター操作係1つだけだったと書かれていますが、衝撃的です。
テクノロジーは、時間と空間の問題を解決するものです。24時間を12時間にすることも、1kmを500mにすることもできませんが、テクノロジーによって、それらを仮想的に飛び越えることはできます。「絶対的な変化」を起こすことはできませんが、「相対的な変化」を起こすことは可能なのです。
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