今「会社での出世」はどうでもいいと納得できる訳 ライフシフト時代は「誰もが自己チュー」社会だ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

産業革命によって蒸気機関車が生まれ、例えば100km進むのにかかる時間がそれまでよりも大幅に短縮されたというのがいい例です。

同じように、長寿化や少子高齢化に対する解も、テクノロジーは持っています。例えば、介護分野で人が担っていた仕事の一部をロボットに任せたり、医療分野で人工関節を使ったり、未病の段階での予防をするなど、テクノロジーと人間が共存することは確実なのです。

AIは人間と敵対するものではない

生活の中にテクノロジーが入ってくるということは、すでに100年以上みんなが体験していることでもあります。もう洗濯板で洗濯なんてしませんし、コンビニで買ったものをレンジで温めてもいますよね。それなのに、コンピューターが入ってくるとなると、敵対する関係になるとなぜか思いがちです。

僕は、この責任の8割は、ターミネーターとして暴れたアーノルド・シュワルツェネッガーにあると思っています(笑)。

SF映画では、人の手を離れたところで勝手にAIが進化する世界観が描かれますが、現実のAIは、人間がコードを書いています。作家がペンで物語をつづったり、音楽家が楽器でメロディーを奏でたりするのと位置づけは同じです。

そう考えると、実際に起きうるのはヒューマンエラー、つまり人間の操作ミスやパラメーターの渡し間違いです。

例えば、「地球のために」という、SDGsの文脈で、「森林を伐採してはいけない」「CO2を排出してはいけない」と決定し、そのパラメーターをコンピューターに渡します。すると、最適な解は「人間=デリートすべき存在」となるでしょう。これがミスです。

そもそも「地球のために」というのは、本当でしょうか。本音は「人間のために」ではないでしょうか。地球は別に困っていませんし、そう言っている人には、「あなたが快適にクリーンに生きているつもりになりたいだけでしょ」とも思います。

次ページ主語を「人間」や「自分」にする
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事