一方、早稲田の学位論文不正は小保方氏だけではないという指摘も数多く上がっている。これを受けて、論文電子化が本格的に始まった2006年以降について精査を進めている。現時点で700件(全体で2500件強)の確認作業を終了、大きな不正はなかったものの不適切な記載が複数見つかっているという。
重大な不正の場合は学位取り消し、そこまでに至らない場合は本人に連絡を取り適切な是正措置を行い、経過は公表する。小保方氏だけ特別扱い、と言われないように気を配っているのが見て取れる。
スーパーグローバル選定で信頼回復は焦眉の急
再発防止については、不正はもちろん、不適切な論文を出さないよう、厳密な事前チェックを求めるガイドラインを新たに定めた。「事後的な処分は問題があるが、事前であれば修正させるなり不合格とすることができる。不正論文に学位を与えない努力を最優先にする。学位取り消し事由にならないレベルであっても不合格とする」(鎌田総長)。
早稲田大学は9月26日に文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業対象に選定された。10年間、100億円(うち50億円は補助金)を投じて人材と研究内容の高度化を図り、世界ランキングトップ100を目指す。海外からの留学生獲得も重要なテーマのひとつであり、そのためにも1日も早く信用の回復を図らなければならない。
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