STAP細胞が映す、科学立国の期待と課題 若き女性科学者の研究成果は日本に何をもたらすか

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常識をくつがえす着眼で成果を挙げた小保方博士(写真:毎日新聞社/アフロ)

1月29日、理化学研究所の発表に、日本中が「ノーベル賞級の発見」と色めき立った。リンパ球などの体細胞に強い刺激を与えると、細胞分化の記憶を消して初期化され、万能細胞である多能性細胞に変化する原理(刺激惹起性多能性獲得細胞=STAP細胞)を発見し、その論文が英国のネイチャー誌に掲載されると発表した。これまでの細胞分化や動物発生に関する常識を覆す、画期的な研究だ。

2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授が発見したiPS細胞は、ヒトの皮膚細胞に4つの遺伝子を導入することにより、いろいろな細胞に分化する以前の、未分化の多能性細胞を作る。この遺伝子導入が複雑で難しいのだが、STAP細胞ではこれが不要だ。

研究グループは理研と若山照彦・山梨大学教授、ハーバード大学のチャールズ・バカンティ教授といった実績のある研究者との共同研究となるが、論文の筆頭者はわずか30歳の女性研究者、小保方晴子博士(理研・細胞リプログラミング研究ユニットリーダー)だ。

論文掲載まで何度も実験を重ねた

ネイチャー誌は、米国のサイエンス誌と並んで世界で最も権威ある科学系の学術誌だ。掲載される論文は、その分野専門の科学者による厳しい査読を経るため、掲載されること自体が非常な名誉であり、その論文が世界的に認められたとみなされる。小保方博士自身も査読の段階で幾度も却下されたが、あきらめずに追加の実験を行ったという。その粘り強い努力が実り、ついに掲載に至った。

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