理研の笹井芳樹氏は、なぜ自死を選んだか

理研、STAP論文共著者を追いこんだもの

4月の会見における理化学研究所CDBの笹井芳樹副センター長(撮影:風間仁一郎)

理化学研究所CDBの笹井芳樹副センター長が、8月5日朝9時前に、自らの研究室のある先端医療センター(神戸)で発見され、病院に搬送されたが、午前11時03分死亡が確認された。死因は自殺とみられている。

兵庫県警神戸水上署が明らかにしたところによると、先端医療センターの4階と5階の間にある踊り場で、階段の手すりに引っ掛けたひもに首をつった状態で発見された。そばには遺書のようなものが3通あったという。

笹井氏は7月に取り下げられたNature誌のSTAP論文共著者の一人で、論文執筆に当たって、主著者である小保方晴子氏を指導する立場だった。ES細胞、神経細胞研究で世界的な名声のある研究者が、52歳という研究者として脂ののりきった時期に犠牲になってしまった。

研究不正としては、それほど悪質ではない

1月28日の理研の発表以来、科学に詳しくなくてもSTAPと小保方氏の名前は知っているほど、社会現象となったSTAP問題。外部有識者による理研の改革委員会が6月、笹井氏を含むセンター幹部の更迭を求めるなど、厳しい処分も取り沙汰されていた。しかし、研究不正としては、それほど珍しいものではないうえ、飛び抜けて悪質なものでもない。

対象となる論文数は2本にすぎず、現時点で認定された不正も、画像の切り貼りや捏造など、不正のレベルとしてはそれほど高度なものではない(細胞のすり替えなどの疑義は今後の解明が待たれる)。

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