知っておきたいウォーキングで効果を上げるテク ある部位を意識するだけでケガも予防できる

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歩行時、私たちは股関節を軸にして下肢を前後に15°ずつ、合わせて30°ほど振っています。着地の際にはかかとから地面に着き、接地面が転がるタイヤのように、徐々に足裏の前方へと移動し、最終的には、親指の付け根(母趾球)と親指で地面を押し、その反作用を受けて体が前に進みます。

下肢は意識して前に振らなくても、下肢の重さと床を蹴った反作用で振り子のように前へ振られ、自然に膝が前に出てきます(このほか筋肉のバネの作用も働きますが、スペースの関係で割愛致します)。

つま先が正面を向いていないと、この足裏の滑らかな体重移動ができず、親指で地面を強く押すことができません。すると、推進力がなくなって下肢も前に出ず、その結果歩幅が狭くなって歩くスピードが低下してしまうのです。

つま先を外に向けてはダメなもう1つの理由

つま先を外に向けてはいけない理由がもう1つあります。

つま先が外を向くということは、股関節を軸に下肢全体が外に捻られているということです。下肢と骨盤は連携しているので、下肢が外に捻られるとおのずと骨盤がうしろに倒れた状態(後傾状態)になります。こうなると下肢は後方に振り切った状態になってしまい、これ以上うしろに振ることはできません。

試しに、つま先を大げさに外に向けた状態で立ってみてください。骨盤が自然にうしろに倒れてしまい、下肢をうしろに引くことができなくなるはずです。

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骨盤が後傾して下肢をうしろに引くことができなくなれば、あとは無理やり前に出すしかありません。当然、下肢の振り子は生まれませんし、床を親指で押せませんから、歩幅が狭まります。

また、すり足のように歩みを進めることになるため、ちょっとした段差にもつまずきやすくなります。これは、高齢になると転倒事故が多くなる大きな原因の1つでもあります。

ランニングはウォーキングの動作の延長上にあるので、正しいウォーキングができないうちにランニングに取り組むのは、とてもリスクがあります。まずつま先を正面に向けた、正しい歩行が身に付いてからランニングへと移行すべきです。

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