デキる人は「寝る・風呂・歩く」を怠っていない あの「イエスタデイ」は夢から生まれた
ジョン・レノンは夢で聴いた曲を書いた
サルヴァドール・ダリは、自分の作品の多くは「手で描いた夢の写真」だと言っていた。よく知られる1931年の作品『記憶の固執』は、溶ける時計が登場する夢の風景を描いたもので、夢の中にいると、時間の概念がいかにあやふやになるかを表現している。
ジョン・レノンはある晩、夢に見た情景を基に、『夢の夢(#9 dream)』という曲を作った。夢のなかで聞いた、「アー、ボカワラ、ポッセ、ポッセ」というわけのわからない言葉を、その曲のコーラスに使いさえした。
夢にインスピレーションを得たビートルズのメンバーは、レノンだけではない。ポール・マッカートニーは、『イエスタデイ』――音楽史上最もカバーされた曲――は、1964年のある晩の夢で聞いたメロディから作った、と述べている。
マッカートニーは語る。「目が覚めると頭の中でメロディが流れていた。『こんなメロディ知らないな……いや、もしかしたら知っているかも?』。ジャズみたいなメロディだった。ピアノに直行してコードをつけ、忘れないようにしてから、友人たちに聞いて回った。『この曲知ってる? なかなか良いメロディなんだけど、僕が作ったわけじゃない。夢に出てきたんだから』」。
このように、夢にインスピレーションを得る芸術家は多い。たいていの人は、眠りにつくと脳のネットワークの外界への注意に関する部位が働かなくなり、代わりに、より深部の個人的な思考や記憶をしまっている部位が活性化する。
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