「夜型人間」だから蓄えられる種類の知識ある

朝より夜に向く知的な取り組みとは

自由に使える夜に本を読まないのはもったいない!(写真:Mills / PIXTA)
快活な朝型生活のススメ、的な本があまたある中、どうあがいても朝型に転じられないコンプレックスをひそかに抱いてきた夜型人間はきっと多いはず。だが、教養や精神を磨くうえで、夜という時間帯の豊かさ、深さ、じっくり浸れるぜいたくさをもって、夜は、楽しくステキで豊か、と著者は言い放ってくれる。『夜型人間のための知的生産術』著者の齋藤孝明治大学文学部教授に、夜の時間を豊かに過ごす極意を聞いた。

夜型人間の居場所がない

──今回あえて、夜型の魅力を前面に出して取り上げられたのは?

朝型生活にシフトせよとか、朝の勉強がいいという本はあるけれど、私自身それができたことがない。早起きすると一日調子が悪いんです。「朝は生産性が高い」という看板を掲げている人は大勢おられますが、朝型・昼型・夜型、自分の得意な型で過ごせればいちばん幸せなんじゃないか。自分のゴールデンタイムをどう充実して過ごせるか。いちばん力を発揮できる時間帯に集中して生産し結果を残す。これがベストだと思う。なのに朝型万歳の風潮が広まりすぎて、夜型人間の居場所がない。それで夜型を応援する本を書きました。

──昼間、冴えた頭でわからないことも、夜は「何となく感じられる」という部分に共感します。

「浸る」という感覚が大事だと私は思うんです。夜はひたすら何かに浸らせてくれる。文字どおり液体のように緩んでじっくり味わえる感覚。昼間は人に会ったり、次から次へ用事をこなさなきゃいけないので、浸れない。効率よく手早く段取りよく進めるのが昼間の仕事で、夜は効率は求めず自分と向き合い、考えを深め、教養を身に付ける。じっくり自分の世界に浸れるのが夜のよさです。

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