高齢の親が食べてはいけない「身近な食材3選」 「脳のゴミ」が密接に関係する認知機能の低下
認知症を引き起こす病である「アルツハイマー病」も、アミロイドβの蓄積によるものであることがわかっています。
世界中の研究者たちは、認知症を克服するためにアミロイドβをいかにして脳に溜めないか、排出するかに関しての研究を進めています。
たとえば、米国のスタンフォード大学では、アミロイドβに関するさまざまな研究論文が発表されています。有名なのが、スタンフォード大学西野精治教授の、睡眠とアミロイドβとの関係性に関する研究。睡眠不足が続くとアミロイドβがうまく排出されず脳内に蓄積し、認知症になるリスクが高まるというのです。
脳のゴミであるアミロイドβを排出すること、つまり脳を「おそうじ」することが、認知症を予防するうえで、非常に大切なポイントであることがわかると思います。
食べるものを変えれば脳はきれいになる
脳のゴミを排出するために重要な要因の1つが食事です。
アミロイドβは、発生量を抑え、体外への排出を促して溜めないことが大切ですが、それを直接コントロールできるのが食品に含まれる栄養素だからです。
基本は栄養バランスのとれた食事を1日3食きちんと摂ること。
そして、アミロイドβを溜めない、排出を促す働きがある栄養素はいくつか判明しているので(後ほど、詳しくご説明します)、それらの栄養素を豊富に含んだ食品を積極的に食べることで、より効率的にアミロイドβの発生量を抑え、排出できるようになります。
逆に、脳のおそうじという視点から見れば、摂るのを控えたほうがいい食材もあります。
脳のゴミをおそうじする前に、大前提として血の巡りをよくしておくことが必要です。
そうしないと、脳のゴミは血液の流れに乗って体外へと排出されません。言い換えれば、〝ドロドロ血液〞もまた、脳のゴミの蓄積を招きます。
たとえば、京都大学の研究グループによる研究(米国の科学誌「The Journal of Neuroscience」に掲載)では、軽度な脳血流の低下でも、それが長く続くことで軽度な 認知機能障害になることが証明されています。
‟ドロドロ血液”の原因は、中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)です。
食事から摂った油は、中性脂肪に変換されて体内(脂肪細胞内)に蓄えられます。
脂質を摂り過ぎることで中性脂肪の分解が追いつかなくなり、分解されずに余ってしまった中性脂肪は血中を漂い、やがて体脂肪として体内に溜まっていきます。
恐ろしいのは、中性脂肪は体脂肪だけでなく血管内にも溜まるので、蓄積すると、 血液の通り道が狭くなり、血流が滞ってしまうのです。
認知症の20~30%を占めるのが、脳梗塞や脳出血・くも膜下出血など、脳の血管の病気によって引き起こされる「脳血管型」です。したがって、血液をサラサラにしておくことも認知症の発症を抑える大切な要素なのです。
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