残念な部下が「自発的に動く」ようになる対話術 「4つのステップ」で相手の話を引き出そう

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

プライベートについても掘り下げてみる

上司「差し支えなければ。プライベートでやりたいことってどんなことですか?」
部下「絵画です」
上司「おーっ。素敵な趣味ですね。じゃあ、コンクールに出品したり」
部下「ハイ、今もそれ用の絵を描いていて。子供の頃からずっと絵を描いているんです」
上司 「そうかあ。それだと確かに、絵を描く時間が必要になるね。じゃあ、絵画でスキルを高めていくのがライフワークになっている感じ」
部下「そうですね。ゆくゆくは教える立場になりたいと思っています⑥」
上司 「ああ、いいじゃないですか。いずれ自分が身につけた技術を教えるステージがくるということですよね。人に教えるのって結構大変じゃないですか」
部下「たしかに自分で描くのと教えるのとでは全然違うでしょうし」
上司 「自分が感覚でわかっていることもあるし。理論としてわかっていることもあるし。それを相手に伝えるってことですよね」
部下「そうですね」
上司 「ちょっと聞いてて思ったんですけど。うちの会社って営業が強い会社じゃないですか。山下さんはうちでは上位に入ってるけど、山下さんが普段やっている営業トークとか、事前準備とか、周りで知りたい人はいっぱいいると思うんだよね。そのノウハウを周りに教えて周りが成果を出すことで、山下さんの評価が上がるという道筋があったとしたら、それってどう思う?⑦」
部下「うーん、人に教えるのって難しいですよね」
上司「そうですね。でも、それを絵画の世界でやりたいわけですよね」
部下 「ただ、それは趣味の世界だったらいいと思うんですけれど、仕事だとこっちの責任感が重くなるし、やっぱりプレッシャーだと思うんですよね」
上司「プレッシャーのない環境でやりたいんですね」
部下「ハイ、自由に伸び伸びとやりたいんです。人の成長をゆるく見守りたいって言うか」
上司 「それは素晴らしい。そのうえで、もし『人を教えるスキル』が身についたら、もっと楽になるということは、ありえませんか⑧」
部下「そうですね。できたほうがいいとは思うんですけど。部長にサポートしていただけるんだったらできそうな気がします」
上司「それじゃあ、一緒にその作戦を今度練りましょうよ」
部下「はい、お願いします」
次ページ現状と理想のギャップを自覚させる
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事